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換価分割とは?譲渡所得の計算方法やメリット・デメリットなど

換価分割とは、財産を現金に変えて分割する方法です。

本記事では、換価分割の詳細や譲渡所得の計算方法、さらにメリットとデメリットについて解説します。

換価分割とは

換価分割は、遺産を分ける方法のひとつで、財産を売却して現金化した後、現金を相続人で分ける手法です。

譲渡所得の計算方法

土地や建物を売却した際には、譲渡所得という税金がかかります。

譲渡所得は、事業所得や給与所得とは異なる方法で計算します。

 

具体的には、売却金額から取得費と譲渡費用を差し引いて算出します。

取得費は、売却する不動産を購入する際にかかった費用を指し、購入代金や手数料のほか、改良費や設備費も含まれます。

ただし、建物については所有期間に応じて減価償却費を引く必要があります。

また、取得費が不明な場合や譲渡価額の5%よりも少ない場合は、譲渡価額の5%を取得費として扱えます。

譲渡費用は土地や建物の売却にかかる様々な経費を指し、仲介手数料や測量費、売買契約書の印紙代、立退料、取り壊し費用などが含まれます。

譲渡所得のメリット

換価分割には、2つのメリットがあります。

公平な財産分割

現物の財産、つまり物そのものを分けることが難しい場合でも、財産を現金に変えることで、相続人同士が平等に相続でき、相続人間でのトラブルを避けられます。

納税資金の確保

相続税は基本的に現金で支払う必要がありますが、相続財産の中に現金が少ない場合、売却可能な財産を現金化することで納税資金を用意でき、相続税の支払いにあてられます。

譲渡所得のデメリット

換価分割を選択する際には、デメリットも理解しておく必要があります。

税金がかかる

不動産を売ると譲渡所得として所得税と住民税が課税されるため、相続した現金が減少する可能性があります。

売却手続きに手間がかかる

土地や不動産を売却するには、査定の依頼や必要書類の準備が欠かせません。

査定から引き渡しまで通常6か月ほどかかり、不動産会社との連絡や手続きが必要で、時間と労力がかかります。

さらに複数の名義人がいる場合、全員の署名や押印が必要になります。

希望通りの売却価格が得られるか不確実

一般的に売却前に査定を依頼しますが、必ずしも希望額で売れるわけではありません。

値下げをしても、長期間売れないことがあります。

特に注意が必要なのは相続税の申告期限で、相続開始から10か月です。

納税資金を確保するために換価分割を選んでも、売却が間に合わないと不動産に対して相続税を支払う必要があります。

また、売れない期間中は固定資産税も発生します。

まとめ

今回は換価分割について、譲渡所得の計算方法やそのメリット・デメリットを解説しました。

換価分割は複雑なため、不安を感じる際は税理士に相談することをおすすめします。

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